メールソフトの設定が終わった後何しているかというと、今度はアドレスの変更作業に入っています。今までのアドレス「asiastar@24i.net」は送信サーバーのサービスがなく、中国入りしたら送信できなくて(日本以外では接続サービスだけでメールサーバーのサービスが無いのは普通らしいです)、かなり不便だったのです。それでも無料だったからと使っていたのですが、去年から有料化されてしまい、何か乗り換えるアドレスはないかと思っていたところ、NIFTYの基本サービスにある任意アドレスが変更可能になっているのを発見!さっそく「asiastar@nifty.com」を登録しました。これで中国からもばっちり送受信できます。現在、2500ページほどに記入しているメール欄のアドレス変更作業中です。あと4〜5日くらいはかかるかな(^^;)。
さて、以前「グレートウオール」のところで、工事用の遮蔽物に鉄板ではなく再生不可能なブロックが使われている話を書いたところ、亜珠さんから鉄板ではないのは「勝手に夜中に持ってかれて、転売されないようにする為ではないか」とのコメントを受けました。さもありなん(^^;)。鍵をしていないとマンホールが盗まれたり、辺境で鉄道の敷設工事をしていると、いつの間にか線路が盗まれたりするお国柄ですから、うっかり可動式の鉄板遮蔽物なんか置いておいたら、たちまち持って行かれそうです。いいのか、それで?もっとも、こういうのは都市在住の中国人に言わせると犯人は「地方の農村から出てきた貧乏で無教養な人間の仕業」だそうで、彼らもそう言うのにはかなり迷惑しているのだとか。
....と、他人事に思っていて帰国したんですが、最近日本でのこんな話を聞きました。
重さ240キロ、売っても数百円…なぜ盗難続発?
兵庫県尼崎市など阪神地区で、道路の側溝にかぶせる鉄製のふたが盗まれる事件が続発、住民から「歩行者が落ちる恐れがある」などと苦情を受けた自治体は、ふたを溶接でつなぎ合わせるなどの対応に追われている。....
....阪神地区って、うちから電車で30分もかからないところではないの。
こういうのって、普通「盗んでも採算がとれない」事を前提にして設置していると思うんですが、実際記事中の価格から計算すると側溝の蓋1枚が20キロ、キロあたりのスクラップ単価が25円ですから、1枚500円。2トントラックに満載すれば100枚で5万円になることはなりますが、そんなに一度に盗める物でもなし、どう考えても労力に見合いそうにありません。警察の「早く犯人を捕まえて理由を聞きたい」と言うのもわかるなぁ(^^;)。
この記事で出てきたのが、中国企業が鉄のスクラップを日本で大量に買い付け始め、リサイクル価格が急騰しているという話。6〜7年前頃から、日本での古新聞古雑誌などの古紙のリサイクル価格が上昇し、その原因が中国での段ボール需要の急増だというのをちょくちょく耳にしていたのですが....。これはリサイクルではないですが、うちの会社でも日本でステンレスのプレスをお願いしていたところ、中国からの買い付けが激しくて、夏にはステンレスが枯渇するかもと言う話を今年の春頃聞きました。
関連して先日はNHKでも中国企業による日本のリサイクル用品の買い付けを特集していました。このときに例に出ていたのはペットボトルで、自治体が回収しているのを丸ごと高値で買い付けるのだそうです。ペットボトルは再生すると合成繊維になりますから、布地や網などに再利用すれば、多少高値でも十分儲かるのだとか。わりを食ったのが環境問題に貢献しようと国内でペットボトルの再生事業を始めるべく大規模なプラントを建設した業者さんで、自治体から無料でもらえる筈だったペットボトルが入手できなくなり、稼働しないプラントの建設費用が回収できず息も絶え絶えと言う話。自治体にすれば収入がある方がいいんだろうけど、まじめに取り組んでプラントを作った方が報われないのはなんとも悲しいです。
テレビではこのほかに、パソコン部品のリサイクルもやっていました。この場合は香港経由などの密輸だそうで、本来パソコン部品は環境破壊防止のために、日本では業者が回収して処分することになっていますが、やはりお金になるのか、かなりの台数が中国に流れているのだとか。中国ではパソコンを再度組み立てるというのではなくて、基板にくっついた端子などのレアメタルが目的なのだそうです。それを採取する現場をやっていましたが、若い女性達が工場の軒先かどっかで粗末な椅子に座りながらペンチで挟んだ基板を火であぶってハンダを溶かし、部品を外しているのです。ご存じのようにハンダは鉛が相当な割合で入っていますから、火であぶれば有毒である気化した鉛が拡散し、かなり環境的にまずいです。若い女性達の背後には扇風機が回っていて、とりあえず建物の外に拡散するのでしょうが、その先は結局回り回って近所の河川などが汚染されてしまい、あちこちで問題になっているのだとか。やっぱり中国の生水は怖いです。
香港とのボーダー沿いの羅湖商貿城あたりで缶ビールなんかを飲んでいると、必ずどこからかの視線を感じます。おばさんがいっぱい空き缶を詰めた袋を片手に、私が飲み終わるのを待っているのです。1人ならいいのですが、2〜3人に見つめられると誰に渡そうかと余計な心配事までしてしまうのです。空き缶のリサイクルは、田舎から出てきた人にはかなりの収入になるのだとか。
中国ではゴミの分別回収というのはほとんど発達していません。こんなに地球に厳しくしてもいいのか、いやいやあまり地球を甘やかしてもいかん、などと最初のうちは葛藤していたのですが缶も瓶もペットボトルも生ゴミも気楽にばしばし捨ててしまえる生活に慣れると、これは楽だ〜などと堕落していきます。しかしリサイクルは儲かるはず。となると、気楽に捨てているゴミも、どこかで誰かが「金儲け」のために分別しているのは想像に難くありません。そして「地方の農村から出てきた貧乏で無教養な他人」を儲けさせるために、わざわざあらかじめゴミを分別しておいてやろうなどと言う都市住民も居なさそうです。
リサイクルもところ変われば....ですが、日本をも巻き込んだこの事態。どうなっていくのかとても興味があります。
おまけ。新鮮やさい。

中国の寮に居たときの写真です。スーパーで売られている野菜を巻いているテープを引っぺがして机に貼り付けました。なにげに野菜を買っていて、いつも目につくのがこの「新鮮やさい」の日本語です。なんで日本語?
いくらコピー全盛の中国といえども、ここまでわざわざコピーするわけはありません。一番ありそうなのが、日本から注文を受けて輸出しているテープ製造工場が中国国内に横流ししているか、製造ラインを増やしてコストダウンを計りつつ中国国内にも販路を拡大しているというところでしょうか。発注した日本の業者がこのことを知っているかどうかは....神のみぞ知る(^^;)。
Recent Comments