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2007.05.25

谷崎光さん

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 この本が出たのが1996年2月。当時はまだインターネットが一般的ではなく、パソコン通信の時代。まだ亜州明星総覧も手掛けていなかったころです。それでもオフ会なんぞはしょっちゅうあり、中国関係のオフ会では、この本がひとしきり話題になりました。中国に行った経験のある方なら同じような場面に出くわした方も必ずいるはず。

 話の舞台は大阪の某スーパー系列の中国貿易会社。会社の窓から東急インが見えると言うことなので、これは江坂のあの会社だろう、とかみんなで酒の肴にしておりました。出張した先は、おそらく1990年頃の中国。今となっては浦島太郎みたいな部分もありの、でも本質はやっぱり変わっていなかったり。

 ご存じの方も多いと思いますが、1998年に松竹で映画化されました。主人公:光は、今や三谷幸喜の奥さんとなっている小林聡美。上司の王課長は、今やハリウッドスターとなった渡辺謙。その奥さんにはSAYURIでこれまたハリウッドデビューした桃井かおり。菅野先輩役には、 姜文(チャン・ウェン)監督の「鬼子來了鬼が来た!)」で日本兵を演じた香川照之。この人、去年のNHK大河ドラマ「功名が辻」で六平太の役でした。そして要領のよい香港人の陳課長には鄭浩南(マーク・チェン)。う〜ん、今考えると凄まじいキャストだな〜。

 残念ながらこの映画、未だDVD化されていません。上映後にレンタルビデオ店も当たったんですが、私の知る範囲ではビデオもみつからず(だったら買えよ)....。観たいんですが、まだ観てません。DVD出ないかな〜。結構中国駐在関連の方々が買うと思うんですけど....。

 処女作出版後、中国に関するもの、関しないものを含めて何冊か出ていますが、興味を引くのはやっぱり中国関係です。

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 この本は2003年の終わり頃に出ましたから、私が今の事業を始めて、深センと大阪を行き来するようになってからのお話です。昨今の中国事情が、けっこう詳しく載っています。

 身につまされたのが、SARS渦のさなかに北京に滞在し続けた話。私、その頃は日本の某事務所に所属して、そこから東莞の長安鎮に出張していました。2月下旬から3月下旬に長安滞在。今思えばこの時期が広東省で一番ピークだった様です。で、4月20日頃から1ヶ月の予定でまた長安鎮に出張。すでに広東省は落ち着いた状態だったのですが、間もなくして北京にSARSが飛び火。日本でかなり頻繁に報道されるようになりました。するとやおら帰国予定日を前にして「帰国するな」との指令が....。あの〜地図見たら分かるんですが、北京〜東莞より北京〜大阪の方が近いんですけど.....などと言ってもどうしようもありません。もう「中国!あ〜恐いっ!」と、おそらく日本全体がヒステリックな状態だったのかも。結局さらに1ヶ月を長安鎮でもんもんと過ごし、6月20日にようやく帰国した後は10日間の自宅待機。滞在中は精神的にもごっつう辛かったです。

 谷崎さんは北京のまさにSARS蔓延地区に住んでいて感染をも覚悟していたそうです。日を追って書かれていて臨場感たっぷりですが、そんな中でこの部分には苦笑しました。

「しかし、正直に言おう。こりゃ、なるかも知れないと覚悟した私だが、日本人で一番はさすがにイヤだと思い、真剣に、(誰か先になってくれんかな〜。後の方だと目立たなくて済む)と考えていたのである。カミサマ、罪深い私をお許しください(笑)。」

....私も同じようなことを考えてました、ハイ。もし日本で発症者が出ていたら、出張帰りの人間をヒステリックにバイ菌扱いするような事もなく、SARSの出た地域でどう暮らしていくのかを日本に暮らす人々が我がこととして真剣に考えるようになっていたんじゃないか、と。

 谷崎さんの本は読みやすく、肩ひじ張ってない。お読みになった駐在の方も多いはず。せっかくですから他の本も紹介します。

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 学生の頃から「書く」ことが好きで好きでたまらなかったと言う谷崎光さん。もしかしたらブログもあるやも、と、ググってみたら....あっさり見つかりました(^-^;)。

谷崎光ブログ 中国てなもんや日記

 今、北京に住まわれているそうです。日記の文体は本そのままに、肩ひじ張らず。読んでて共感することも多し。これからの活躍も楽しみです。

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2007.05.07

偽ディズニーランド....

 先月末に帰国していました。が、GW明けにクライアントに納品する仕事がどちゃっとあってほとんど休みとれていません。まいったー。

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 さて石景山游楽園。中国国営の遊園地です。以前からそれとなく知られていたのですが、先月20日にAFPが配信して以来、世界中に知れ渡ってしまったそうです。格好のネタと思ったのか、このGWには日本のテレビ局も取材に行ったらしく、中国の最近の話題として先週あたりは朝や夕方のニュースなどで各局が報道しておりました。某局では取材で撮影していたら、着ぐるみのひとりが頭をスポッと外して「撮るなら撮影料をよこせ」と言ってきたそうです。う〜ん実に中国らしいお話ではあります。

 中国情報局の記事によりますと、「同園は2000年から連続して北京市精神文明模範組織に選ばれ、国家観光局からはAAAAクラス観光スポットに認定された。また、02年には品質の国際基準ISO9001、05年には環境保護のISO14000の認証を受けた。」との事だそうです。北京市精神文明模範組織....。

 まあでもこんなのが大々的に報道されたんですから、アメリカさんは実のところかなりお冠なのではないかと思われます。ディズニーキャラクターに留まらずドラえもんやキティちゃんまでいてるそうなので日本も他人事ではありませんが....。

 さて中国側としては素直に謝るのかと言うとそうでもないらしく、直接的には海賊版DVDの氾濫でアメリカがWTOに提訴したことに対してなのですが、5月1日付けの人民日報海外版でこのような反論文を掲載していたそうです。

海賊版対策は米にも責任

 「中国人の収入は米国民の4%に過ぎず、(海賊版の)20倍もする正規版の映画を買うのは難しい」とし、「正規版の販売網を整備して、価格をもっと安くするなど、中米両国の努力が必要だ」と主張している。

....とりあえず反論するだけはしてみようと言う気持ちは分らないでもないのですが、これはまるで「アメリカの企業が(中国人の所得レベルに合わせる)努力が足りないから海賊版がはびこるのだ。」と言っているような気が。ここまで開き直られると....(^^;)。

 この論理でいくと、例えばGUCCIのコピー品が中国で出回るのはGUCCIの正規品を(中国人の所得レベルにとっては)高い価格で販売しているGUCCI側に責任があり、コピー品を防ぎたければGUCCIは価格を(中国人の所得レベルに合わせた価格まで)安くする必要があるとか、そう言う理屈になってしまうのでは....?石景山遊楽園だって、これが出来たのはディズニーランドが(北京市民にとっては北京から)遠いところに設けられたことに責任があり、ディズニーはもっと(北京市民のために北京の)近くにディズニーランドを設営する責任がある....なんつって。しかし例え本物のディズニーランドが来たとしても、また別の問題が....(これは以前書きましたのでそちらを参照して下さい)

 今回ちょっと悪口モードですみません。明星さんもコピーCDの氾濫などでかなりわりを被っているのでちょっとね。この遊園地は北京にあります。大丈夫か来年のオリンピック....?

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