このネタは知っている人も多いとは思いますが....。
私が中国の東莞で仕事を始めたのは2002年の暮れからなのですが、とかく華南あたりの工業地帯というのは殺伐とした悲惨な場所がほとんどで、以後休みの度に香港に脱出しておりました。で、ふと香港の街中を走る車に「藤原とうふ店」と書かれているのを見ました。香港でも日本食は結構人気がありますので、そう言った日本料理屋に豆腐を供給する豆腐店があってもおかしくありません。流通というのはそういうもんだよなぁ〜うんうん、と一人納得していたのです。それに「藤原豆腐店」と書かずに、わざわざひらかなで「とうふ」としている所が日本情緒らしさもあってかえって目立つし、考えているなあと感心していました。
しかし、香港に行く度にちょこちょこ見かける「藤原とうふ店」の文字。車がこれだけ走っているなら一度ぐらいお店が目に入ってもおかしくはないのですが、そう言う経験はまったくありません。不思議だ。
そして今年にはいると、「藤原とうふ店」と書かれた車を深[土川]でも発見。いよいよ「藤原とうふ店」が中国本土に本格展開をはじめたのかと思っておりました。日本食ブームもここまで浸透していると思うと、なかなか嬉しいじゃありませんか。
さて、今年の4月に帰国し、朝はテレビを観ながら身支度をするのがもっぱらになりましたが、ある日その中で珍しくもジェイ・チョウの事が話題になりました。いつもは日本の芸能情報がメインだし、時間も限られた中でよくやってくれた物だと思いましたが、何でもジェイ・チョウが主演した映画が香港で大ヒットしているのだとか。興行成績でついにスターウォーズを抜いたという話題にはぼやっと合いの手をうっていたアナウンサーも思わず「えっ!?」と漏らしていたのがおかしかったです。
もともと歌手としてかなり人気の高いジェイ・チョウですが、彼が俳優としても大成功しているその映画は「頭文字D」と言うのだそうで、最近いろいろ調べていくうちに分かったのが、なんと原作は日本の漫画家・しげの秀一でありました。しげの秀一と言えば(歳も歳なので)ふた昔前の「バリバリ伝説」は記憶にありますが、未だ現役で頑張っていらっしゃったんですね(失礼!)。
そして、その映画の中で主人公の乗っている車に書かれた文字が「藤原とうふ店(自家用)」だったのです!
この「Initial-D」は漫画やゲームなどで日本のみならず、香港や台湾でも人気があり、ファンの間で自分の車に「藤原とうふ店」と書くのが流行しているらしいのでです。ググってみたところ、香港や台湾は言うに及ばず、最近は遙か北京にまで「藤原とうふ店」が進出しているのだとか。うむむ、そうであったか。そりゃあ店は無いわな。
しかし中国に人気が及ぶとなると、昨今の事ですからいろいろな状況が想像されます。
1・自動車修理屋で「藤原とうふ店」と書き込むサービスを始めた事が宣伝になる。
....もう既にやっていそうですな。
2・中国で「藤原とうふ店」が勝手に商標登録され、「藤原とうふ店」と書かれた車にライセンス料を要求する。
....これも「クレヨンしんちゃん」の登録が上海でありましたから、ありえなくはないな。
3・日本語に精通していない人間が誤植でタイピングして「藤原とラふ店」と言うステッカーを作ってしまう。
....目撃された方がいらっしゃいましたらご連絡を!
4・「藤原とうふ店」と言う名前で麻婆豆腐とかの豆腐料理店を開店する。
....これはちょっとありそうにないな。
因みに先日の反日デモでボコボコにされた日本車には、実はすべて「藤原とうふ店」が書かれていて、それが目印になった....と言う話はどこからも聞こえてきませんでした。
この香港映画「頭文字D」、いよいよ日本でも9月から公開されるそうです。
因みに 「藤原とうふ店」と言う豆腐屋のオヤジは、あの「八仙飯店之人肉饅頭」で人をぶった切って死肉でまんじゅうを作って売りさばく役で第13回香港電影金像奨最優秀主演男優賞を受賞したアンソニー・ウォンだそうです。さすがに人肉で豆腐を作る話にはなっていない、と思います(^-^;)。「リターナー」に出ていた鈴木 杏ちゃんも出演しています。
おまけ。ググっているうちにそのものズバリの「藤原とうふ店」と言うブログを見つけましたが....日本の方ではないようです....(^^;)。
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