220V・仁義なき戦い
中国の家庭電気の電圧は220Vです。日本の100Vの2.2倍。当然日本の電気製品を持ち込んでそのままコンセントに差し込むとえらいことになります(実は去年1回だけ、うっかりやっちゃったことがあります(^^;))。220V対応じゃないものは一瞬で壊れます。私の場合は電気剃刀と日本の携帯電話(デジカメ代わりにしているだけでローミングによる海外通話は申し込んでいない)の充電の為に変圧器が必要なのです。これが日本で探すと結構な値段がします。電気屋とかでみると4〜5千円。値段もさることながら重量もなかなかのもので、ようやくYahoo!オークションで3千円ほどのものを見つけました。

左の「WF-70F」がそれです。こいつの便利なところはスイッチひとつで220V→110Vの減圧と 110V →220Vの昇圧が切り替えられるという点です。間違えて中国で昇圧にするとどえらいことになるので注意が必要ですが、こっちで買った携帯電話が日本でも充電できるのは案外助かります。しかしこれ、差し込み口は1つしかありません。そこで電気剃刀と携帯電話の両方を充電するために、変圧器から先に分配コンセントをさして使っておりました。寮のコンセントはこんなのです。最近の中国ではごく普通のタイプです。

上のコンセントはまだしも、下のはどうやったら使えるのか....。とりあえず上に変圧器を差し込み、そこから分配して 電気剃刀と携帯電話に充電。ついでにiBookも開き、空いている分配コンセントの差し込み口にACアダプタを差し込みます。ACアダプタは220Vに差しても大丈夫なのですが、なにしろコンセントがあんな形なので差し込めないのです。
....気が付いたら変圧器のLEDランプが消えています。まずいことに変圧器が壊れてしまったらしい。困ったな。まだ中国に来て2日目だというのに。と言う訳で、電気製品で困った時は華強北路の馴染みのショップ「深圳市征路電子技術有限公司」にあたることにしました。ここはウチの会社のパソコンの調達やネットワークのセットアップを一手にお願いしているお店で、それがご縁でJ氏(仮名)もちょくちょく利用しています。河村さんもここでパソコン一式を見繕った事があります。週末、丁度J氏(仮名)と夕方に会うことになり、その前は華強北路を徘徊するという事だったので、とりあえず安い変圧器を探してくれとお願いしました。で、馴染みのショップで見つけてくれたのが上の写真のWF-70Fの右にある黒いもの。値段はなんと20元(260円)!日本では考えられないような値段です。翌日からさっそく使用開始。LEDが灯り、以前と同じように電気剃刀と携帯電話に充電です。
ところが数日前、またもiBookのACアダプタのプラグを分配コンセントに差したところ、しばらくして「バシッ!」と言う音とともに変圧器のLEDが消えてしまいました。さわってみる持てないくらいに熱くなっていました。また壊れた......。どうやらACアダプタはかなり電力を食うらしく、変圧器に過剰な負荷がかかってしまった様子。前の変圧器が壊れたのも同じ原因でしょう。ACアダプタを220Vに差す時、結構火花が散ります。やはり電気食いのようですが、この火花、いつもなんかいやな感じがします。高電圧だから仕方ないのかも知れませんが。
さて困った。変圧器はまた買うとしても、このままではコンセントの差し込み口が足らぬ。なんとか下の差し込み口を有効利用できないものかと、退勤後にウオルマートに立ち寄り、こんなのを見つけました。

万能コンセントです。取り入れの差し込みは例の変な形に使える形状のプラグ。そして出力は、どんな形状のプラグでも差し込める(ゆるゆるですが)と言う、なかなか便利そうな品物。値段は12.5元(163円)。これを使えば下の変なコンセントも有効利用できる訳です。いいぞいいぞ。と言うことで迷わず購入して寮に帰り、さっそく実践してみることにしました。封を切り、万能コンセントを部屋のコンセントに差し込む。LEDが煌々と灯り、2秒ほどしたでしょうか、突然「ボン!」と言う大きな音をたててLEDが火花と煙を噴いて破裂。
寮のブレーカーが落ちた....。
リビングにいたビビアンも観ていたテレビが突然消えたのでビックリした様子。恐る恐るコンセントから抜き取り、ブレーカーを戻す。サーバーにしていたパソコンも落ちたので再起動。しかしショートしたダメージか、ネットに繋がらなくなってしまった。悪戦苦闘の末、半日かけて復旧する羽目に。「検査済み」「合格品」と書かれていたのは意味があるのか?明らかに不良品。値段もたいしたことはないのですが、ウオルマートたるものがこういう商品を扱っているとは如何なものか。と言う訳で、翌日返品交換に行くことにしました。
とりあえず例の商品の売り場で係の小姐に聞いてみると、取り替えたい商品と壊れた商品、それに購入した時のレシートを持って1階の服務台に行って下さいとのこと(と言うような中国語を言われたのだと思う)。服務台でつたない中国語を並べ、ジェスチャーも交えて交換をお願いしたら、何やら早口で何度も喋られてしまい、お手上げ。私の場合、知っている単語が言葉の中に混ざっていたら、それを手がかりに何とか相手の言うことが分かるのですが、知っている単語の比率があるレベルより少なくなると、とたんにさっぱり分からなくなってしまう。相手にしたら急に聞き取れなくなる変な奴と思われているやも知れぬ。仕方がないのでレシートの裏に書き込んで筆談。返金なのか交換なのか聞いていたらしい。と言う訳で無事交換完了。
その後華強北路の例のショップを訪ね、前と同じ変圧器を購入。帰宅して、ビビりつつ交換した万能コンセントを差し込む。LEDランプが灯り、その後.....不良品でないことが分かり一安心。変圧器も差し込んで、無事に電気剃刀と携帯電話の充電を行うことが出来ました。めでたしめでたし。
ノートパソコンのACアダプタは、相変わらずコンセントに差し込む時に火花が絶えません。侮るべからず220V。
おまけ。愛機・モトローラのE380の充電器。

香港で買ったためにもれなくBF(イギリスタイプ)プラグの充電器が付いてきました。万能コンセントあるいは変換プラグがないと充電できません。なんとでかいプラグである事よ。携帯電話本体より重いです。

日本から持ち込んでいるau携帯の充電プラグと並べてみました。持ち歩くものではないのでかまわないんですが....。
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Comments
大陸のコンセント差込口は確かに、掲載されている画像のものが多いですね。アダプター要らずで助かっています。それに対して、、、香港の差込口、もちっと何とかならんのか!と言いたい(^_^;)。100%アダプターが必要になりますよね。おまけの携帯充電器画像がまさに香港タイプですよね。重いし、かさばるし。。。
Posted by: Qing Zui | 2004.09.24 01:23 下午
思えば台湾はぜんぜん楽でしたね。コンセント形状は日本と同じだし、電圧も日本とほとんど同じ110V。台南にいた時は日本から持ち込んだサンプル品の電気掃除機を部屋の掃除に使っていました(^-^;)。
Posted by: 岸上 孝 | 2004.09.25 02:07 下午
コンセントの形状は悩みますよね。
私もたくさん口のある万能コンセント使ってます。
日本の携帯の充電はPCのUSBポートで充電できる充電器を日本で買ってそれを使ってます。
PCに電源が入っていれば充電できるので便利です。
PCは220V対応ですが、電源を挿すときはやはりいつも火花が飛びます(^^;
Posted by: プーアル | 2004.09.27 10:50 上午
香港のコンセントが大きくて複雑な構造をしているのは、AC230Vと「死」の危険を伴う電圧を使用するにあたって、イギリスが定めた安全性重視の為だそうです。
本当は下側の真ん中にある一番長い棒が奥迄差し込まれないと、コンセントから給電されない構造を取る事で、感電事故を無くす筈が、中国や香港のコンセントは差込口の形状が同じだけで、前述の構造は取られていないと聞いています。
(噂が本当か嘘か未確認ですが…)
又、中国ではコンセント内の端子にメッキ処理を施していない事と、スパーク防止のコンデンサが付いていない事によって、差し込む度に強烈な火花が飛びますネ。
(>_<;)
なので、コンセントへ直接繋がずに、スイッチ付きのテーブルタップを経由して電気製品を繋げる様にしています。
Posted by: 子守熊 | 2004.09.28 07:26 下午
プーアルさん、子守熊さん、こんにちは(^-^)/。
火花が飛ぶのって、構造的に理由があったんですね。怖いなぁ。今使っている変圧器も、コンセントの部分がゆるゆるですぐに抜けるので安心して使えません。何とかならないものですかね....。
Posted by: 岸上 孝 | 2004.10.11 11:32 上午
> ゆるゆるですぐに抜ける~何とかならないものですかね....。
「中天電工」と「KEYE 科業電器」のテーブルタップが成型品質が良いと言われています。私は「KEYE 科業電器」の方が、使用感が良いと思っています。更に、全ソケットに各々個別のヒューズが入っているタイプが有り、気分的に安心感が有ります。(所詮気休めに過ぎないのでしょうけれど…。)
Posted by: 子守熊 | 2004.10.11 07:19 下午